まず、不動産売買の基本的知識から
Q1不動産って何?売買って何?
A1不動産とは基本的に土地・建物のことです。通常の売買であれば、その土地・建物(物件といったりします)の所有権を売主から買主に移し、物件を引き渡し、登記をすることです。
戸建は、土地・建物がわかりやすいです。境界の杭が打ってあったり、ブロックで囲まれていたりします。
マンションの場合、この土地のこの部分が自分のものだという限定ができません。土地は全体の土地を持分割合で割り振った分、その割合が自分の所有分となります。計算すると、とても少ない面積だったりします。マンションの場合、建物も、自分の部分、皆さんで使う部分とに分けられます。自分で使う部分を専有部分、皆さんで使う部分を共有部分といいます。
Q2購入するにはどうしたらいいの?
A2難しく考える必要はありません。基本的な流れとしては、物件が気に入ったら、購入申し込みを書面でします。
購入意思の証明のために、申込金を差し入れる場合もあります。と同時に、ローンの事前審査を行います。購入申し込みの条件で、売主の了承が取れれば、売買契約に向けてスタートです。
ローンの事前審査の承認後、重要事項の説明を受け、売主と売買契約の締結します。その後ローンの本審査の申し込みを行います。
本審査が通った後、銀行と金銭消費貸借契約を結び、そしてローンの実行と売買代金の決済、物件の引渡しが同時に行われます。
所有権の移転登記、抵当権の設定登記を司法書士にお願いして、不動産が自分のものになります。
Q3購入申込って?
A3気に入った物件があった場合、優先交渉できるように購入申込をします。通常は書面にて署名捺印したものを、仲介する不動産会社を通して売主に差し入れます。購入申込書、買付証明書といったりします。購入意思の証明のため、申込金を支払う場合もあります。(中古物件は最近では少なくなったようですが、新築マンションなどでは依然として多いようです。)申込金は契約になった場合、売買代金の一部(手付金の一部)に充当されます。
他にも購入希望者があった場合、同一条件であれば、申込順というのが業界の慣例となっています。いわば、早いもの順ということです。先に申込された方が、断らない限り、次の方とは交渉しない決まりです。
売買契約ではありませんので、キャンセルしてもペナルティは基本的にはありません。差し入れた申込金は、売主様から断られた場合はもちろん、あるいはこちらから申し込みをキャンセルした場合でも、全額返ってくるのが原則です。
ただし、基本的には「ぜひ購入したいので、この条件でよければ購入の申込をいたします」というスタンスですので、売主から了承が出た後でのキャンセルは考え物です。
よく業者の方で、「とりあえず購入申込しときましょうか」といわれる方がありますが、ペナルティがないからといった安易な購入申込は避けられたほうがよいといえます。
早いもの勝ちなので、お客様が買う気になったときに、他から購入申込が入って一歩の違いで、物件が買えなかったということがよくあります。それを避けるための取り合えずの購入申込でしょうが、売主側も、それをもって準備を始めますので、のちのち、トラブルの原因ともなりかねません。
減額交渉も、口頭だけでなく、購入申込の書面で行います。売主さん側は、購入意欲を判断しますので、口頭よりはるかに書面のほうが交渉が有利に運びます。いずれにせよ、購入前提での申し込みであり、時間稼ぎや優先順位取りということではありません。
Q4そもそも私たちに買えるの?
A4まず、年収をご確認ください。手取りでなく控除前の税込みの金額です。その金額の5倍ないし6倍が借り入れのひとつのめどといわれています。以前は返済負担率とか分りにくい計算をしていました。
そのほか、共働きや配偶者の方にもパートなどの収入があれば、収入を世帯で見て、合算できます。銀行、ローン会社によって、収入合算のやり方は多少違います。
配偶者の収入を全額合算できるところもあれば、その半額まで合算しましょうというところもあります。
購入の場合、諸経費がかかります。物件価格の約1割が諸経費といわれます。引越し費用や新居に必要なものの購入などを考えると、物件価格の2割は欲しいところです。
今は、必要経費や費用、リフォーム代まで含めて貸付してくれる所が増えました。2割は頭金を用意してくださいということはありません。まったく自己資金0円からでも、購入は可能です。
ただし、借入額がそれだけ多くなりますので、月々の返済額は増えます。子供の教育費といった、将来のライフプランまで考えて、返済額が大丈夫かお考えください。基本的には、毎月の返済額が、今の家賃支払いと同じか、ちょっと多い程度でしたら、十分購入は可能です。むしろ、家賃を払うより、ローンの返済を考えられたほうが、資産の形成という点で、賢い選択かもしれません。
Q5住宅ローンの手続きはどうするの
A5基本的には、不動産会社の担当にお任せください。提携ローンがあればそちらを利用しますし、希望があれば、たいていはお客様の要望に沿うように住宅ローンを組むようにしてくれます。ただ、担当者が不慣れな場合もあります。こまめに連絡を取り合い、要望どおりのローンが組めるように、念入りに打ち合わせて下さい。
しかし、ローンの審査基準は、ローン会社によってバラバラです。同じ条件で、申込したのに、この銀行はローンが通ったけど、この銀行は通らなかったということはよくあります。一般的に、通りにくいところほど、融資の条件がよかったりします。通りやすいところは、保証料が高かったり、金利が高かったりします。
以前は、住宅金融公庫という、公的な住宅融資貸付機関がありました。民間ではなかったので、審査基準が低く、銀行で断られた方も融資が承認されたりしていました。平成19年4月から、独立行政法人住宅金融支援機構と名前を変えてしまって、直接貸付を行わず、民間金融機関と提携を結び、証券化支援事業を行っています。
フラット35というのがそれです。以前と違い、審査基準が民間の審査基準ということになっていますので、難しくはなってますが、それでも銀行系よりは通りやすいという話をよく聞きます。他で断られたら、試してみる価値はありそうです。
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Q1 不動産って何?
売買って何?
Q2 購入するには
どうしたらいいの
Q3 購入申込って
Q4 そもそも
私たちに買えるの
Q5 住宅ローンの
手続きはどうするの
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