不動産の売買、マイホームの購入において、売買契約の締結が決断ということにおいて、最も大事な出来事です。ただし、契約が成立したからといって、後は新居での生活を待つばかりとはいきません。住まいの引渡しを受けるまで、まだいくつかの段階が残っています。新居で快適に暮らすために、大切な手続きや、準備を押さえておきましょう。
1、契約後の手続きは、カテゴリー別に考えていきましょう。あれもこれもと考え出すと、ごっちゃごっちゃになって、こんがらがってしまいます。
まず第1は住宅ローンからです。
住宅ローンのお金が降りるるまで、どんな手続きが必要でしょう。
まず契約後、速やかに住宅ローンの申込をします。事前審査が通っていれば、本審査、本申込と呼ばれるものです。以前は、銀行の店頭に出向き、本人確認をしてもらったりして、店頭で申込をしていました。今は、不動産会社の営業担当が本審査の申し込み用紙をもってきてくれ、自宅で記入申込をする人が多くなりました。
これに売買契約書の写し(コピー)、重要事項説明書の写し、登記簿謄本(全部事項証明書)の原本、字図(17条地図)、地積図、建物図などの不動産に関しての書類を添付します。
また事前審査を行っていなければ、免許証のコピー、健康保険証のコピー、源泉徴収票か所得証明書、住民票、自営業者の方であれば、納税証明書、確定申告の写しを2期分とか、ローン申込者本人の証明書類関係も添付することになります。
ご夫婦で、収入合算されたり、保証人として立たれる場合は、配偶者の方の書類も必要になります。
さて、無事に申込が終わり、審査の後、住宅ローンの承認が取れたとします。次は、金銭消費貸借契約を、金融機関と結ぶ必要があります。これは、ローンを組むことで、お金を借りますという契約で、申込をした銀行に出向いて行うことが通常とされています。ご本人の確認もありますので、通常、決済日前日までに行いますが、時間が取れないときなどは、決済日当日行うこともあります。その場合、金消契約からローンの実行(お金が振り込まれる)まで1〜2時間ないしそれ以上待たされるときがあります。
金消契約で必要となるのが、銀行口座の通帳と(新たに作成することもできます)銀行用印鑑、実印、本人確認資料(免許証、パスポートなど)と、新住所での住民票1通と印鑑証明書2通です。銀行によっては枚数が増える場合もありますので、担当に確認してください。
気をつけないといけないのは、まだ決済が終わっていない物件に住所を移す作業がいるということです。役所に申請するときは、もう引越しは終わりましたと言って下さい。これを行わない場合、旧住所での契約ということになり、住所変更をした後、再度契約書の住所変更手続きを銀行としないといけなくなりますし、登記簿謄本の住所も旧住所となってしまいますので、そちらのほうも変更の登記をしなおさないといけなくなったりします。
では、無事、金銭消費貸借契約が終わり、決済になった場合行うことは、司法書士の先生の作成された登記原因証明書や委任状に署名捺印することと、ローンが実行され通帳に振り込まれた金額を引き出す出金伝票をきることくらいです。決済はご本人がお忙しい場合、奥様などの代理人の方でも大丈夫です。住宅の場合、この時点でお金と引き換えに、鍵が引き渡され、物件の引渡し、所有権移転が終わって、不動産が自分のものとなります。
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